東京大学東アジア藝文学院編『文学・哲学・感染症——私たちがコロナ禍で考えたこと』が論創社より2022年8月28日に刊行されました。
文学・哲学・感染症——私たちがコロナ禍で考えたこと
【内容】
もうコロナ以前には戻れない。だからこそ、いま語らなければならない言葉がある。気鋭の研究者たちが、コロナ禍の文学と哲学、そして歴史について語る。世界に刻み込まれた感染症の記憶を手がかりに、言葉を語り直していくための実践の書! コロナ禍でおこなわれた東京大学東アジア藝文書院オンラインワークショップの記録。
【目次】
第一部 感染症の哲学 Democracy in Pandemic:パンデミックの中のデモクラシー
パンデミックになったデモクラシー 中島隆博/”Une euphorie fragile”:共同的なものとしてのウイルス 王欽/新型コロナウイルスと哲学者たち 國分功一郎/今一度、人間の条件について 金杭/感染症の歴史 石井剛/疫災後文学論の可能性 張政遠
第二部 感染症―歴史と物語のはざまで コロナ時代における〈生政治〉の行方
野家啓一/災害「のあとの」歴史―現代台湾の地域的記憶と歴史記述 前野清太朗/噂を噂のままにするために―モーリス・ブランショ『至高者』と貧しいざわめき 髙山花子/天災と人禍をわすれないために 張政遠
第三部 感染症と文学 『源氏物語』が描いた感染症―「おほやけ」との関わりを中心に
佐藤勢紀子/疫病と「書く」ということ―『方丈記』と『日蓮聖人御遺文』 宇野瑞木/壁越しのコミュニケーション―モーリス・ブランショと疫病 髙山花子/マンガに見られる感染症 潘文慧/ コロナ禍と文学 木村朗子
鳥の歌、テクストの森
EAA NOZOMI Collection 2 『偶然性と実存——九鬼、メルロ=ポンティ、メイヤスー』