『駒場の70年 1949-2020 法人化以降の大学像を求めて』(駒場70年史編集委員会編)が東京大学出版会より刊行されます。
本書には院長の中島隆博氏・副院長の石井剛氏により執筆された「東アジア藝文書院の設立」が掲載されております。
駒場の70年 1949-2020 法人化以降の大学像を求めて
駒場70年史編集委員会編
【内容紹介】
東京大学駒場キャンパスは、多領域にわたる学問分野を抱える唯一無二の存在であり、ユニークな研究・教育体制のもと優れた学術成果と有為な人材を輩出してきた。その活動と組織のありようを、国立大学法人化を機に大きく変化した最近20年を中心に描く、貴重な記録。教養学部創立70周年記念出版。
【主要目次】
はしがき(太田邦史)
第I部 駒場の筬
I-1 研究科長・学部長の回想
20世紀的課題と21世紀的課題(古田元夫)
学部長・研究科長時代の思い出(浅島 誠)
法人化後の駒場(木畑洋一)
教養学部長時代の回想(小島憲道)
一利を興すには一害を除くに如かず,一事を生ずるは一事を省くに如かず(山影 進)
東日本大震災と秋入学構想への対応(長谷川壽一)
折に触れて思い出したい「人間的時間」について(石井洋二郎)
現場の感覚を大切に(小川桂一郎)
銀杏三葉はただ一つの部局構想を分かちもてるか(石田 淳)
I-2 法人化の経緯
大学法人化と駒場――法人化以降の大学像を求めて(山本 泰)
COLUMN 1 私の原点,駒場(大隅良典)
第II部 駒場の縦糸
II-1 大学院総合文化研究科・数理科学研究科
言語情報科学専攻――四半世紀の軌跡(伊藤たかね)
超域文化科学専攻――「連邦」の成熟(三浦 篤・田中 純・福島真人)
「地域文化研究専攻」進化の20年(木宮正史)
国際社会科学専攻の20年(佐藤俊樹)
広域科学専攻の20年(和田 元)
生命環境科学系の20年と課題(豊島陽子)
異分野融合の実践――相関基礎科学系の20年(村田 滋)
広域システム科学系を巡る回想――駒場で過ごした35年(嶋田正和)
数理科学研究の20年(河野俊丈)
駒場の新たな知の構築への挑戦――「人間の安全保障」プログラム(遠藤 貢)
グローバル共生プログラムが背負った課題(遠藤泰生)
大学院教育の新たな形を目指して――多文化共生・統合人間学プログラム(高橋英海)
国際人材養成プログラム(GSP)(大石和欣)
国際環境学プログラムのこれまでの歩み(渡邊雄一郎)
グローバル・スタディーズ・イニシアティヴ(GSI) 国際卓越大学院の立ち上げの経緯(和田毅)
先進基礎科学推進国際卓越大学院プログラム WINGS-ABCの発足(福島孝治)
COLUMN 2 駒場の風景(美川 純)
II-2 教養学部前期課程(1・2年生)
総合的教育改革(森山 工)
「グローバル化」と前期課程外国語教育(原 和之)
変化と改革の日々――前期課程英語教育2001-2020(中尾まさみ)
人文科学系(長谷川まゆ帆)
社会科学系(市野川容孝)
物質系の前期課程教育の二十年(平岡秀一)
生物部会の20年(道上達男)
前期課程教育における情報教育(山口 泰)
みんなのための大学数学――前期課程数学の20年(平地健吾)
スポーツ科学の進展と共に変えたこと変えなかったこと(八田秀雄)
英語コース(PEAK)文系(矢口祐人)
英語コース(PEAK)理系(高塚和夫)
進学情報センター(永井久美子・青木 優)
変わる駒場キャンパスの「風景」(川島 真)
COLUMN 3 コロナによる教育の緊急オンライン化(鶴見太郎)
II-3 教養学部後期課程(3・4年生)
新世紀の駒場の後期課程――後期課程改革ふたたび(深津 晋)
迷宮としての超域文化科学分科――改革2016を中心に(渡邊日日)
地域文化研究分科の過去20年間の歩み(斎藤文子)
後期課程改革を経て――総合社会科学分科の20年(中西 徹)
カリキュラム体系の進化と学際科学科(山口和紀)
駒場の生命系後期課程の変遷(池内昌彦)
国際環境学コースに思うこと(前田 章)
PEAK後期課程の設立――JEA(Japan in East Asia、国際日本研究)コースを中心に(清水 剛)
AIKOM短期交換留学プログラムの22年(エリス俊子)
COLUMN 4 教養学部のパイプオルガン(ヘルマン・ゴチェフスキ)
第III部 駒場の横糸
III-1 センター・機構
新時代の地域研究とグローバル・スタディーズのために――グローバル地域研究機構(橋川健竜)
教養教育高度化機構(松尾基之・西中村浩)
渦中の人となる(梶谷真司)
COEから複雑生命システム研究センターへ、そして生物普遍性連携研究機構へ(金子邦彦)
進化認知科学研究センターの歩み(岡ノ谷一夫)
東アジアリベラルアーツイニシアティブ(EALAI)(月脚達彦)
スポーツ先端科学研究拠点の設置とその背景(石井直方)
先進科学研究機構の立ち上げ(清水 明)
地域未来社会連携研究機構――新たな地域の知の構築(松原 宏)
アートで知性を拡張し、社会の未来をひらく――芸術創造連携研究機構(加治屋健司)
東アジア藝文書院の設立(中島隆博・石井 剛)
COLUMN 5 駒場のピアノ――それなりの歴史があって(長木誠司)
III-2 共有施設
図書館をめぐる夢の系譜――駒場図書館・総合文化研究科図書館の歴史から(田中 純)
駒場博物館(折茂克哉)
時間と自然の継承――21世紀における駒場キャンパスの建設(加藤道夫)
国際交流センター――支援の観点から(徳盛 誠)
駒場学生相談所1999~2020年(丹野義彦・石垣琢磨)
「バリアフリーの東京大学」を目指して(中津真美)
社会連携――「高校生と大学生のための金曜特別講座」(新井宗仁)
東京大学の発展を支えて――駒場保健センターの歩み(駒場保健センター・井上有希子)
「東大駒場友の会」と「ファカルティハウス」の沿革(村松真理子)
東大駒場地区保育所の50年(瀬地山角)
COLUMN 6 駒場とともに歩み続ける東大生協(中島達弥)
Ⅲ-3 事務職員・学生
ジェンダー・ダイヴァーシティ――大学構成員の多様化(瀬地山角)
教養学部70周年記念に寄せて――駒場との関わり(関谷 孝)
教務課職員から見た駒場の20年(鎌倉 恒)
駒場キャンパスの学生支援(岡田正二)
駒場の記憶――2000年代の駒場で得た“教養”(堀部直人)
永遠の学びの場(塚田雄一)
駒場で学び考えたこと(坂田正治)
「やってみよう」を育む場としての駒場(早川 萌)
無と無限の境界で見つけた「自由」(外岡千佳)
インクルーシブとエクスクルーシブの狭間で(河津恵鈴)
COLUMN 7 柔道部長から見た柔道部の活動(松原隆一郎)
年表・付表
1 教養学部・総合文化研究科年表
2 教職員一覧
3 年度別入学者・卒業者数等一覧
1) 教養学部
2) 大学院総合文化研究科
4 数字で見る総合文化研究科・数理科学研究科の現況
1) 敷地・建物面積
2) 教養学部の建物が現在に至るまでの経過
3) 教職員数
4) 在籍学生数
5) 歳入歳出最近5ヵ年の動き
6) 蔵書冊数
教養学部建物配置図
三鷹国際学生宿舎建物配置図
編集後記