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第16回駒場哲学フォーラム
痛み体験の現象学:フッサール『論理学研究』における身体の不在

第16回駒場哲学フォーラム
「痛み体験の現象学:フッサール『論理学研究』における身体の不在」

日時:2024年10月29日(火)17:00-19:00
場所:東京大学駒場キャンパス 101号館1階EAAセミナー室(11号室)、Zoomミーティング(ハイブリッド)
発表:大内良介(総合文化研究科広域科学専攻・博士課程)

本フォーラムでは毎回、自由なスタイルでの「話題提供」を受け、参加者のあいだで議論を交わしています。
今回は「痛み体験の現象学:フッサール『論理学研究』における身体の不在」というタイトルで、広域科学専攻博士課程の大内良介さんが話題提供を行います。

痛みについての現象学的考察の端緒は、通例、フッサール『論理学研究』(1901)の第5研究、第15節に求められる。そこで彼は、痛み体験における志向性の存否について論じている。とはいえ、その際、彼は「身体」にほとんど言及しない。確かに、痛み体験の分析における身体の不在は『論理学研究』が抱える記述的心理学という制約に則った処置であり、必ずしも議論の瑕疵ではないだろう。しかし、その制約を外して現象学的に考えるなら、私たちが最も強烈に自己の身体を意識させられる体験のひとつが痛みである以上、身体の不在は奇妙にも思われる。このような問題背景のもと、今回の提題では、痛みと身体の関係について、その自明性を問い直す。すなわち、私たちが「身体の痛み」を体験するために必要な諸条件を、フッサール『論理学研究』の読解を通して探ってみたい。

事前の知識は不要です。さまざまな興味関心をお持ちの方にご参加いただければ幸いです。

※参加を希望される方は以下のリンクから案内文を確認の上、ご連絡ください。
https://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/events/2022/05/post_243/

主催:駒場哲学フォーラム
共催:東アジア藝文書院(EAA)、共生のための国際哲学研究センター(UTCP)