第6講 5月27日(金)
中島隆博(東アジア藝文書院長、東洋文化研究所、世界哲学・中国哲学)
「共生とバイオポリティクス」
共生は日本社会では定着した概念ではあるが、少し歴史を遡ると国家のための「共生共死」という文脈でも用いられていたことがある。昨今の感染症によって、近代国家がその衛生概念として「義務としての健康」を課していることがよくわかるようになってきた。はたして、共生というのは健康を軸とするバイオポリティクスとどのような関係にあるのだろうか。できれば古い「養生」という概念に接続しうるような共生について考えてみたい。
第1回 藝文学研究会
第7回 学術フロンティア講義
「30年後の世界へ——「共生」を問う」