第5講 5月10日(金)
酒井 直樹 (コーネル大学アジア研究学科/東京大学東京カレッジ)
「外人にかたりかけること——間際性(transnationality)の場面と異言語のかたりかけの政治」
近代の国際世界は、複数の領土的主権国家が併存する建前の上に成り立っています。各々の国民国家は固有の領土と国語を持ち、それぞれの人口は国境の外からやってくる人々を「外国人」として差別することを当然視します。間際性は、国境と国語による差別を乗り越え、「自国民」も「外国人」も共に「外人」として見る共同性を志向する態度と言えるでしょう。国際性とは違った、間際性による社会性の力学を考えてみましょう。
Gordon Mathews教授講演会
Low-end Globalization: What is it? Is it morally justifiable? What is its future?