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学術フロンティア講義「30年後の世界へ」

第3回 学術フロンティア講義
「30年後の世界へ——空気はいかに価値化されるべきか」

第3講 4月21日(金)

安田洋祐(大阪大学)
「資本主義と空気の価値〜市場・国家・社会的共通資本〜」

きれいな空気には価値がある。ただ、空気をきれいにしてもその活動から得られる個人的な見返りは少なく、空気を汚しても罰を受けることはほとんどない。資本主義社会において、「市場の失敗」と呼ばれるこの厄介な問題にどう立ち向かえばよいのか。市場の創出(カーボンプライシング)や国家の直接介入という代表的な“解決策”に加えて、当事者が「社会的共通資本」として空気の価値を自発的に守る第三の道を考えてみたい。