日本の知識人、その宗教と周辺——鶴見俊輔・加藤周一・林達夫
【概要】
本共同研究会は「日本の知識人、その宗教と周辺――鶴見俊輔・加藤周一・林達夫」と題し、三人の日本の知識人の宗教意識を主題として行われる。
なぜこの三人なのか。鶴見も、加藤も、林も、普通、無宗教者として生きたと考えられている。しかし、三人とも、その思想と行動の核の部分に宗教があったのではないか。三人にとって宗教とは何であったのか、という問題提起でもある。
2022年は鶴見俊輔生誕百年の記念すべき年である。12月5日は加藤の命日である。林は鶴見、加藤の先達ともいえる孤高の思想家である。鶴見は晩年に自分はとりとめもない仏教に共感し、いわば隠れ仏教徒といってもよいと述べた。加藤は若い時からカソリックに関心を抱き、無宗教をいいながらも、最晩年にカソリックの洗礼を受けた。「戦闘的無神論」と評される林の心にはいつも聖フランチェスコが生きていた。このような三人の知識人の宗教意識を通して、近代日本の知識人の精神史に、新しい視点から光を当ててみたい。
【日時】
2022年12月5日(月)17:00-20:00
【場所】
東京大学駒場キャンパス101号館11号室(EAAセミナールーム)及びウェビナー
※要事前登録、参加費無料
対面参加はこちら、オンライン参加はこちらから事前に御登録ください。
なお教室の収容人数の都合上、対面参加は登録先着順15名といたします。
【プログラム】
第一部(報告60分、質疑応答10分、休憩5分)
鷲巣力(編集著述業、立命館大学加藤周一現代思想研究センター顧問)
「林達夫と聖フランチェスコ、加藤周一とカソリック」
司会 半田侑子(立命館大学衣笠総合研究機構研究員)
第二部(報告60分、質疑応答10分、休憩5分)
伊達聖伸(東京大学教授)
「鶴見俊輔における宗教——はみだしの技法」
司会 片岡大右(批評家)
総合討論(30分)
【主催】
東京大学東アジア藝文書院(EAA)/立命館大学加藤周一現代思想研究センター
【共催】
上廣倫理財団