このたび、国境や領域にかんする政治理論ならびに、ラテンアメリカを中心とした比較政治理論で著名なPaulina Ochoa Espejo教授(米国Haverford College)をお招きして、大阪大学(4/23)と東京大学(4/26)でセミナーを開催することになりました。ふるってご参加いただければ幸いに存じます。
講師略歴:Paulina Ochoa Espejo:米国Haverford College, William Penn基金記念教授。政治理論、とりわけ主権論、国境論、比較政治理論が専門。著作にThe Time of Popular Sovereignty (Penn State U Press, 2011), On Borders (Cambridge UP 2020)、共編著にThe Oxford Handbook of Populism (2017)など。
https://www.haverford.edu/users/pochoaespe
阪大でのセミナー:”Place, not Identity: An Indigenous Response to Lockean and Kantian Theories of Territory”
日時・開催場所:4/23(火) 16:50-18:20、大阪大学豊中キャンパス・豊中総合学館4階L5教室
司会:乙部延剛(大阪大学)
開催元:大阪大学法学会
連絡先:乙部延剛(n.otobe.law@osaka-u.ac.jp)
対面開催・登録不要
概要:先住民の土地への権利については近年議論が盛んだが、現在の議論の多くは、土地所有の主体に焦点を当てた”identity approach”に基づいており、土地の性質(topoi)は考慮の外に置かれがちであった。本報告では、ロックおよびカントの”identity approach”がいかに土地自体の性質を考察から排除してきたかを明らかにした上、土地の性質に基づいた領土論を展開したナワ族のプエブロ集落の主張を検討し、後者の規範的含意を探る。
東大でのセミナー:”Political Theory: A Global and Comparative Approach”
日時・開催場所:4/26(金) 16:00-18:00、東京大学駒場キャンパス・18号館4Fコラボレーションルーム2
討論者:エリス直美(Department of Political Science, UCLA)、南藤優明(東京大学大学院総合文化研究科)
司会:馬路智仁(東京大学)
開催元:東京大学グローバル地域研究機構、科研費基盤(C)1920~40年代日本の技術論
連絡先:馬路智仁(tbaji@waka.c.u-tokyo.ac.jp)
対面開催・登録不要
概要:Ochoa Espejo氏がLeigh Jenco氏、Murad Idris氏と共著で準備中の、近年隆盛著しい比較政治理論に関する初の本格的なテキスト(Political Theory: A Global and Comparative Approach, Sage 2025)から、導入部分と政治的起源に関する章について説明いただいたのち、討議します。
報告の概要はこちらからご覧いただけます。
両セミナーとも、事前に原稿をお渡しできます(原稿の内容についてはセミナー時にも講演者から紹介と説明があります)。参加予定で原稿を希望される方は、阪大のセミナーにご参加予定の場合は乙部(n.otobe.law@osaka-u.ac.jp)まで、東大のセミナーにご参加予定の場合は馬路(tbaji@waka.c.u-tokyo.ac.jp)までご連絡ください(返信にお時間をいただくことがあります)。