【日時】2022年10月28日(金)9:00~10:30
【場所】Zoom(要事前登録)
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【言語】中国語
【講演者】張旭東(ニューヨーク大学)
【司会】石井剛(EAA)
このシリーズは中国で活躍する世代の異なる研究者との対話を試みようとするものである。この試みの重要性は、回を経るごとに次第に明らかになっていくことだろう。だが、あらかじめシリーズへの期待を端的に定めるならば、それは、中国の思想状況を知ることによって世界の未来に対する想像を広げることに他ならない。そしてこのことにおいて意図するのは、「方法としてのアジア」ではないし、「方法としての中国」ですらない。なぜなら、中国はとうにわたしたちが共に構成している世界の一部分であるからだ。このシリーズは、彼らと共に「世界する」ための一助たらんと欲している。
第3回は、ニューヨーク大学の張旭東氏を迎える。張氏は比較文学と批評理論に携わり、アメリカと中国を跨いで幅広く活躍している。長期にわたり、国際的な学術コンソーシアムとして国際批評理論研究センター(International Center for Critical Theory, ICCT)を運営し、ニューヨーク大学、北京大学、華東師範大学、オーストラリア国立大学、ボン大学、東京大学などを結ぶアクティヴな研究ネットワークを支えている。EAAの骨格である東大-北京大ジョイントプログラムの創設者の一人でもある。今回は、氏の中国語による主著である『グローバル化時代の文化アイデンティティ』(《全球化时代的文化认同——西方普遍主义话语的历史反思》)のうち、導論、第1講(総論:文化政治パースペクティヴにおける普遍と特殊)、第2講(「普遍性」の史的コンテクスト:カントからヘーゲルに至る自由と権利の概念)を中心に議論する。