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公開合評会 劉争『「例外」の思想——戦後知識人・加藤周一の射程——』

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【概要】
昨年秋に上梓された劉争『「例外」の思想-戦後知識人・加藤周一の射程-』(現代図書、20219月)は、加藤の代表作『日本文学史序説』中に意義深い両義性を担って現れる「例外」の一語に注目し、そこに込められた思想的可能性を、サルトルがキルケゴール読解を通して概念化した「単独的普遍 universel singulier」との関係で探究することで、一般性へと還元されえない単独性/特異性の問いを浮き彫りにする。本書はこの独創的な着想を背景に、加藤と竹内好・丸山眞男の周知の三者関係に新たな光を当て、日中両国の近代化の経験の生産的な対話環境の構築を企てるとともに、1950年代に提起された「雑種文化」論を「複数文化」や「混血主義」の今日的な問いへと接続している。本合評会では、この野心的な好著の刊行を機に著者を迎え、日仏中の思想史・文学史を踏まえて活発な議論を行いたい。

【日時】202274日(月)17:00-19:00

【場所】東京大学駒場キャンパス101号館11号室(EAAセミナールーム)およびZoom
※対面参加はこちら、オンライン参加はこちらから事前にご登録ください。
 なお教室の収容人数の都合上、対面参加は先着15名といたします。

【プログラム】
17:00-17:05 司会挨拶(伊達聖伸/東京大学教授)
17:05-17:25 報告1(半田侑子/立命館大学加藤周一現代思想研究センター研究員)
17:25-17:45 報告2(石井剛/東京大学教授)
17:45-18:05 報告3(片岡大右/批評家)
18:05-18:35 著者(劉争/関西国際大学講師)からの応答と登壇者間の議論
18:35-19:00 フロアとの質疑応答

【主催】
加藤周一おしゃべりの会/羊の談話室(仮称)

【共催】
東京大学東アジア藝文書院(EAA