この度、東京大学東アジア藝文書院院長、中島隆博先生が2021年8月に東京大学出版会から出版された『危機の時代の哲学―想像力のディスクール』につき、書評会を開催いたします。危機を煽るのでもなく、悲観するのでもなく、はたまた危機から目を反らしたり、逆に危機を利用したりするのでもなく、ヒューマニティーズという学問に携わる我々に問われているのは、「危機をどう語り、どう捉えるか」という、危機に対する、ある種の関与の在り方です。中島先生が「はじめに」に書かれた「小さな一点での批判的関与」を、私たち一人一人が、展開していくに当たり、中島先生との対話を通して、「危機という構造」にどのような風穴を開けることができるのか、書評会という「場」を設け、共に探求して参る機会にしたいと考えております。
可能な限り、若い人たちからの意見を伺いたい、また若い人たちと是非、意見交換したいという中島先生の強い御意向と御要望を受け、本書評会は、従来の書評会の形式を踏襲するのではなく、意見交換を重視した形で開催したいと考えております。
【日時】2021年11月13日(土)14時~17時
【場所】Zoom ※要事前登録制
登録はこちらからお願いいたします。
スケジュール: (司会:佐藤麻貴)
14:00-14:05
開会と主旨アナウンス
14:05-15:05
登壇者10名からの書評 ——危機をどう語り、どう捉えるか
大石直樹(EAA生), 具ユジン(EAA特任助教), 崎濱紗奈(EAA特任研究員), 佐藤麻貴(EAA特任准教授), Xu Minghao(EAA生), 田村正資(EAA特任研究員), 張政遠(総合文化研究科准教授), ナヌアシュヴィリ・テクラ(京都大学、大学院修士課程), 円光門(EAA生), 王欽(総合文化研究科准教授)
15:05-15:15
休憩
15:15-17:00
総合討論 ——危機という構造にどう風穴を開け、関与するか
前半:中島先生からの応答と問いかけ
(適宜途中休憩)
後半:危機の時代の哲学の先へ開かれるもの