【開催日】2021年10月22日(金)
【概要】
都心北東部地域の文化資源の発掘・保全・活用を推進している東京文化資源会議のプロジェクトの一つである「湯島神田上野社寺会堂研究会」は、当該地域周辺の文化・宗教施設関係者とともに、諸施設がこれまで果たしてきた社会的役割の評価と現在の問題点を整理する活動を行いながら、今後の日本における社会理念・社会倫理形成において果たすべき役割を様々な角度から考えてきました。そしてこれまでの成果を集約する形で、昨年(2020年)共同イベント「崖東夜話(がいとうやわ)」第一夜を開催しました。コロナ禍の制約はありましたが、宗派を超えて連携した画期的なイベントとして評価をいただくことができました。一度限りのトピックではなく、継続していくことにこそ意義があるとの認識のもと、今年もその第二夜を開催いたします。
「崖東夜話」とは本会議による造語で、企画に参加する多くの文化・宗教施設が、本郷台地その他東京の東の台地にあり、崖の下には昔は海が広がっていたことから、「崖の東で、夜静かに、普段忙しくて忘れていることを語り合おう」という思いで名付けました。その開催目的としては、湯島神田上野地域に存在する、文化・宗教施設の歴史的・文化的・社会的意義を再発見し、これからの日本社会における豊かな精神文化醸成の重要性について考えるきっかけとすると同時に、昼間の喧騒を忘れ、夜という時間帯で開催することで、ゆっくり、じっくり、ものを観たり、学んだり、考えたりする新しいナイトライフ・生活スタイルを社会に提案したいということがあります。
本イベントを通じて、異なる思想倫理宗教を率直に理解し合い、新しい精神性や 宗教性のこれからの在り方を考えるきっかけとなることを願っています。また、こうした複数の文化・宗教施設が一同に介してのイベントは世界でも珍しく、国内外における新たな文化資源を活かした試みでもあります。
第1部 ポストコロナ禍社会の『やすらぎ』とは何か ― 新しい精神文化の役割
【開催時間】13時30分〜15時30分
【場所】神田明神文化交流館 令和の間 (千代田区外神田2丁目16-2)
日本の新しい精神文化の在り方を考えるため形成された湯島神田上野社寺会堂研究会の5年以上にわたる活動を通じた参加6施設の連携の進展と、昨年(2020年)の本研究会の活動成果(第1回崖東夜話の開催と『江戸東京の精神文化』の発行)を広く社会に公開することを目的として、崖東夜話第二夜の第1部ラウンドテーブルを開催します。今後の日本の新しい精神文化の在り方と学術・宗教施設の役割について議論します。
■ テーマ
「ポストコロナ禍社会の『やすらぎ』とは何か ― 新しい精神文化の役割」
■ 討論者
大川玲子 明治学院大学教授(イスラーム学)
押見匡純 湯島天満宮権宮司(神道)
対中秀行 東京復活大聖堂(ニコライ堂)主任司祭(東方正教)
土居浩 ものつくり大学教授(民俗学)
中島隆博 東京大学教授(哲学)
西村明 東京大学准教授(宗教学)
吉見俊哉 東京大学教授(社会学):司会
*なお、各施設登壇者は当日の行事予定等によっては出席できないことがあります。
■ ご参加方法 ※第1部はネット配信(無料)も予定しています。
・事前申込(定員が埋まり次第受付終了)
・定員 30名
・参加費 1,000円
第2部 やすらぎをもとめて – 音のひびき2
【開催時間】17時〜19時
【場所】寛永寺/アッサラームファンデーション/湯島天満宮/神田明神/湯島聖堂/ニコライ堂
第1部の議論を受けて、参加する6つの文化・宗教施設でその具体的な意義を体験していただきます。第1部は頭で理解し、第2部ではそれをご自身の体で経験していただくという趣向です。ご自分の関心に応じて、儒学、神道、イスラーム教、仏教、東方正教の精神性を体験してください。
■ 全体テーマ
「やすらぎをもとめて – 音のひびき2」
■ ご参加方法 ※第2部は現地での開催のみです。ネット配信はございません。
・事前申込(定員が埋まり次第受付終了)
・定員 各会場のご案内を参照
・参加費 1,000円
参加申込方法ほか詳細は崖東夜話 第二夜(2021)ウェブサイトをご参照ください。
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