新年度がスタートしてから、数多くの授業運営と行政関係の諸業務に忙殺されてあっという間に学期末を迎えてしまいました。この間、「悦びの記」を書き綴るだけの余裕がなかなかとれなかったのですが、本来は特筆すべきことがいくつもありました。
EAAコミュニティにとって大きなことのひとつは、入国条件の緩和によって北京大学からの交換留学生が東京にやっと来られるようになったことです。すでに北京大学には本学の学生を受け入れてもらっていたのですが、これでようやくわたしたちも北京の学生さんを迎えることができるようになり、EAAの「東アジア教養学」プログラムが3年目にして本格的に展開し始めたことになります。この記念すべき最初の交換留学生受け入れを祝うために、というと大げさですが、学期末を迎えた7月29日、3名の留学生たちを連れて、駒場キャンパス周辺散歩に行ってきました。おりしもオミクロン株BA5変種の流行拡大により、東京都の一日あたり新規感染者数が過去になかった勢いで急増する時期にぶつかってしまいましたので、じゅうぶん気をつけながらの実施となりましたが、「東アジア教養学」プログラムの運営を担う張政遠さんの案内で駒場公園の旧前田邸、日本近代文学館、日本民藝館を回りました。
折しも、日本民藝館では「復帰50周年記念」として沖縄展が開催されていました。周到にも張さんが柳宗悦のエッセイ(英訳版、Craft of Okinawa)を事前に配布してくれましたので、それを読んだ上での挙行となったのもたいへんよかったと思います。まだまだCOVIDパンデミックは過ぎ去らず、こうした活動もおそるおそる小規模に行うのみですが、それでも確実に歩みは進んでいると実感した一日でした。
石井剛(EAA副院長/総合文化研究科)
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