2022年6月15日(水)18:30より先月につづいて駒場キャンパス900番教室にて映画『籠城』上映会を行った。50名近くにご来場いただき、今回はアフタートークのゲストにフランス文学者である千葉文夫氏(早稲田大学名誉教授)をお迎えした。千葉氏は1949年に生まれ、東京大学の入試中止事件をリアルタイムで体験し、混乱のさなかに東北大学に進学した経歴の持ち主である。ながく勤められた早稲田大学での文化構想学部の立ち上げと「身体知」の実践について、映画上映そのものが「リベラル・アーツ」としてある上映形式と批評の場の開かれについて、さらには写真に映る一高生に近づいてゆくための一人称の語りの可能性と距離の取り方について鋭く問われる場面も生まれる、めくるめく激しい時間であった。ずっと聞いていたい、永遠に終わらないでほしいと思う時間だった。前回同様、追って記録を公開予定である(5月のアフタートークの記録はこちら)。
報告者:髙山花子
写真撮影:齊藤颯人
大江健三郎シンポジウム2022準備会(2)
【報告】2022 Sセメスター 第9回学術フロンティア講義