2022年8月3日(水)14時より101号館15号室にて東アジア教養学プログラム修了式が行われた。まず中島隆博氏(EAA院長/東洋文化研究所)から祝辞があり、コロナ禍と戦争という100年前に戻ったかのような状況において、まったく異なる100年をつくり、新しい社会的想像(social imagery)と複雑系としての未来をどう考えつくるのかが大切であると述べられ、戸坂潤の言葉にある「時代に接線を引く」ことが呼びかけられた。修了生の答辞では、Lee Joonyoung氏(EAAユース)より、東アジア教養学がなんたるかは知らないまま、3ヶ国語を駆使するプログラムであると聞いてプログラムに参加した結果、自分自身の学術的なキャリアが変化したことがEAAの各授業と関連づけるかたちで述べられ、新天地に向けた抱負とともに、やがて訪れる30年後の世界をまなざしたいという強い言葉でしめくくられた。在校生の送辞では、大石直樹氏(EAAユース)より、モリスの芸術論にも触れながら、共にオーケストラで演奏をしてきた経験にもとづき、「藝文」の「藝」だけでなく「文」も実践しつづける大学生活を送ったLee氏の未来を応援する言葉が述べられた。夏のこの時期にEAAの修了式が行われるのは初めてである。それぞれの学びのリズムによって刻まれたこの大切な区切りのときを心から祝福したい。
報告書:髙山花子(EAA特任助教)
写真撮影:郭馳洋(EAA特任研究員)
[Report]9th EAA Philosophy and Folklore Studies Workshop
悦びの記#7(2022年7月29日)