ブログ
2022.06.17

大江健三郎シンポジウム2022準備会(2)

2022年6月7日の夕方、片岡真伊氏(EAA特任研究員)、菊間晴子氏(総合文化研究科教務補佐員)、郭馳洋氏(EAA特任研究員)、それからわたしとで、前回に集まって以来、それぞれであたためたアイディアを持ち寄っておしゃべりをした。片岡氏は英語翻訳について、菊間氏は『美しいアナベルリイ』について、郭氏は柳田國男について、わたしは『静かな生活』について主に話した。おもしろかったのは、大江の独特のルビ使用によって視覚的な文字テクストの読書体験に聴覚的な音の響き——それも外国語の響き——が織り込まれているという話題で盛りあがったことである。そのあとたとえば『個人的な体験』(1964)の主人公「鳥(バード)」が英語やフランス語でどう訳されているのか確認したりした。すこしずつ企画は動いているので、また経過を報告する。

 

報告者:髙山花子(EAA特任助教)